The world is a Stage

好きなものと観劇感想あれこれ

PRS「天地四心伝」感想

SideMの朗読劇ステージ、PRS(パッシャナブルリーディングショー)を今年も観てきました。面白かったけど…超疲れた!!!!!!

そもそもPRSとは、 SideMのアイドルたちが作品に挑む劇中劇スタイルの朗読劇です。

315プロダクションのアイドル達が映画やドラマなど、様々なお仕事に挑む姿を描く、
新感覚の朗読劇ステージです!
今回のお仕事は・・・新作映画「天地四心伝」

 

アイドル達が和風ファンタジー映画の撮影に挑みます!
プロデューサーの皆さん
アイドル達のお仕事が成功するように、パッションあふれるプロデュースをよろしくお願いします!

https://idolmaster-official.jp/live_event/sidem_prs2024/about/

全体的な感想(作品以外)

劇中劇の感想は置いといて、私が去年のPRSで感じた不満①公演時間が長すぎて集中力がもたない、②お尻が痛い が①日常パートと本編の間に途中休憩が入る ②公式からポータブルクッションが販売される ことで解消(しようという姿勢が見え)していて嬉しかったー!

あとは、会場の客入り具合を見ていて思ったのは、中身のわからないコンテンツ(演劇)の集客って難しいのかな?ということ。私は去年のPRSも何にも分からずに観たんだけど、作品の世界観やキャラクターの成り立ちはゲームの中で語られていたから、その続きが見たいとかアイドル演じるキャラクターが見たいって動機の人が去年は一定数いたんじゃないかなぁと…。

せっかくオリジナルのシナリオで、映画作品って設定もあるし、事前に本物の映画の予告編みたいな告知があったらもっと興味を持ってくれる人がいたのかもな〜と思ったり。 ニコ生で予習番組やってくれたりしてたけど、通りすがりの人は30分〜1時間も見てくれないんじゃないかなーー。熱心なオタクは見るけど。勿体無い…!!!

 

⚠️この先ネタバレ含みます

DAY1

初見の衝撃…!!! 

いやもうこんなストーリーなら先に言ってよ〜。ここ最近見たお芝居の中でダントツ辛いよ〜!

覚悟しないで見ちゃったじゃん〜!!

とにかく鬼族が無慈悲すぎる、救いのないヴィランズ。身内には優しいのかと思ったらそんなことなかった…

以下箇条書きで…!

・最後の蒼生と紅蓮の一騎打ちが2日間通して一番好きなシーンでした。 お互いが「お前を倒せるのは俺しかいない/俺が倒されるならお前しかいない」って思い合ってる関係性が好きなんだけど、この2人を見ててギュンときた…  朗読劇だから2人とも真正面を見ながら演技してるんだけど、ここだけは向かい合う構図で見たいと思っちゃったなーー!てか全編通してそうなんですけど…。でもそれをやっちゃうと朗読劇じゃないしな…

・というジレンマを2日目のふーくんが1シーンだけだけど吹っ飛ばしてくれて、とっっても心が動きました。 

・ヨシキもMCで喋ってたけど、蒼生はヒロイックすぎる。でもそんな蒼生が白波に「お前の師匠も護衛も俺が殺したんだ!」って言われた時、一瞬だけ目つきが変わったんだよね! 一瞬だけだけど感情がブワッと昂ったように見えてゾクゾクしちゃった〜!!!

・「お前の本音はどこにある!!」が、2日目を見た後だと水簾の言ったことを蒼生は覚えてるんだな…🥲と思う

・白波… 狩野さんの狂った演技、怖くて最高!白波が地面に這いつくばってべしょべしょになる姿を見た気がしたんだけど、幻覚?笑

・縁… 濱くんの演技がとても好きだった。折角現地で見てるんだから演者の表情が見たいなぁと思うんだけど、濱くんは声だけの演技はもちろん"決め"の時の表情がものすごく良くて。1日目だとオペラグラスで覗いた回数が一番多かったかも。縁の覚悟がビシビシ伝わってきました。。

激ヤバMVPは陽炎asひろひろas榊夏来でいいでしょうか…。喋る度に色気やばい。篝とは仲良いのかなと思いきや躊躇なくボコるし瀕死の兄と対面(再会?)させるし血も涙もなさすぎる。

・海月の「父さん!」がほんとーに刺さった。海月、どうか希望のままでいてくれ…。

・大切な人に最後トドメを刺してもらえた(楽にしてもらえた)勇と、もらえなかった白波の対比よ…!! ちゃんと見たら対比になってる関係性はもっと沢山ある気がする…。

PRSって、モニターのキャラ絵を見ながら演技をするキャストを見て、さらに場面の構図を自分で想像して補完するからアタマの消耗が激しくて超疲れる、という気づき。笑

あとこれは不思議体験なんだけど(?)これまで自分が見てきた舞台作品が頭の中を駆け巡ってて!自分的にはめちゃくちゃ楽しかったし理解・解釈が捗った。

終わらない負の連鎖はダーウィンヤング、血の投与はLILIUM、引け目を感じる好敵手は神州無頼街(凶介と草臥)…あとPPVとか。まぁすべての悲劇はシェイクスピアに通ず!が最近の持論です(?)

 

DAY2

オープニングの紫耀英as濱野さんの最強感にしびれた!降参ですー!もうここだけで元取ったと思った!!!

・紫耀英が最悪のパパだったらどうしようって思ってたけど、ただの子育て失敗したパパっぽかった…失敗すな。

・大塚剛央as鋭心as紅蓮やばい。紅蓮がどうしてああなってしまったのか、ああならざるを得なかったのかの答え合わせ!しんどすぎる!自分の母親が外道なことしてるって知らされた時の、心を守るために自分の認知を歪めるというか…自分の価値観に蓋をして思考を方向転換させた時の笑い方がもうやばかったよね!!? 

・鋭心が発するにはエグすぎる台詞だったけど、演じることは癒し論を信じて、315世界のアイドルたちも癒されてるといいなと思ってる。

・2日目のラストも紅蓮と蒼生の一騎打ちで、今日も地獄のお時間がやってまいりました…👹って気持ちで構えてた。最後まで辿り着いても繰り返す悲劇を見せつけられるの辛ーー!

・たけしんのふとした目線とか笑みとか細かい表情の演技が好きでした。ストプレで観たいね…

・てらしーas冬馬as蒼生の説得力。圧倒的な光。 真っ直ぐすぎる・純粋すぎるが故に周りを苛立たせたり傷つけちゃったりする人なんだな〜と思った。この人の隣で真剣に関わり合おうと思ったら自分も真っ直ぐになるか、卑屈になるか どっちかみたいな…水簾くらいのスタンスがちょうどいいのかもね。

・紅蓮から見たら眩しすぎるくらいまっすぐで、「おれは族長にはならん!お前の右腕になるんだ!」なんて言われちゃって絆されて、半信半疑ででも世界を変えられるかもって思ってたところに、不知火が変なこと吹き込むから…もう可哀想で…。 自分が不甲斐ないせいで母上にそんな真似をさせてしまったのか→俺はなんてことを…→比較対象の人間(蒼生)なんかいなければ… ってほんと自尊心グサグサ…

・そんな(?)2人を遠くから見つめる白波!真顔のさんぺーさんがバルコニーから出てきた瞬間オペラグラスを構えたオタクはわたしです…

・比留間さんの演技もとても良かった!表情と仕草が良い。

・獣人族ズのキャストさんが顔・目線上げてくれる率が高くて好きだった〜!結と縁のやりとりに泣きそうに…😭

 

2日目は過去編なこともあって出演アイドルの年齢層が若くて、日常パートが1日目より可愛かったのが印象的でした。

あとは、本当に私の感覚的な話なんだけど…1日目の方が座組として(作品としてじゃなくて、「座組」として!!)まとまってるような印象を受けたんだけど、アフトクや声優さんのラジオを聴いて座長がうまくまとめてたからなのかな〜と思いました。(ていうかお芝居パートに演出家が居ないのがびっくりなんだけど…)

 

今回の天地四心伝の内容には衝撃を受けつつも、物語のその続きを想像したり作中で描かれていない部分を考察したり、考えを巡らせることができて、めちゃくちゃ楽しい観劇体験だったから企画として続いて欲しいなぁ。

来年はもうちょい明るい内容だと嬉しいです!