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好きなものと観劇感想あれこれ

音楽劇「星の飛行士」/リーディングシアター「夜間飛行」感想

2021年は去年のコロナの穴を埋めるかのように観劇を続けているのですが、
タイミングを逃して投稿できなかった観劇感想がいくつかあるのでこのタイミングですが残しておこうと思います。
今回は今年の観劇初めで見た「星の飛行士」と「リーディングシアター・夜間飛行」です。

星の飛行士


全体的な感想
演劇の毛利さんの旗揚げ公演ということで、かなり楽しみにしていったのですが、
オリジナルミュージカルだとまあこんな感じか…という…。
ミュージカルではなく"音楽劇"なので、私の期待値のベクトルがズレてたのかもしれないですが。
キャストは好きな人だらけで幸せでした。

楽曲について
全体的に綺麗めでポップな曲調でした。
メインテーマがアリージャンスの"Wishes on the Wind"に少し似てると思ったのですが、
アリージャンスとの差(迫力、厚み)はどこからくるんだろうなー。生オケ?歌詞?単純に歌唱力の差?

私はリヴィエールのソロ曲が一番好きだったのですが、
良知さんの高音もっと聴きたい!と思ったところで曲が終わってしまって残念…!
他の曲も盛り上がり7割で終わってしまうというか、うまく言えないのですが所々惜しい…!

演出について
ひとつだけ。
ファビアンが嵐から抜けて夜空を飛行するシーン、背景の月がめちゃくちゃ大きいのが気になりすぎた。
劇団四季アラジンのWhole new world的なものを想像してました!違いました!!笑

各キャスト感想
●鈴木勝吾さん
本当に歌が上手ですよね…!何でグランド行かないんだろうってずっと思ってます。なんで〜?
オペラ座の怪人のラウルとか絶対似合うと思うんだけどな。やりません?笑
白シャツ×サスペンダー大好きなので、今回のビジュアルは大好きでした。
お芝居はテクニカルというか、色々と計算しながらやられている印象を受けました。
少年社中では何度か見ているのですが、今回は主演ということで、勝吾さんが本領発揮されているところを観れて
嬉しかったです。

●伊藤理々杏さん
今回2回観劇したのですが、公演中に一番進化を遂げていたのがりりかさん!
りりかさんがきらきらすればするほどトニオの悲壮感が際立ってよかった。
いけじゅんさんの飛行士とのやりとりは癒しでした。ラブ。

●櫻井圭登さん
刀ステ維伝以来のけいとくん。
全キャストの中で1番好きでした。
けいとくんのファビアンはとてもリアルな人間で、青年で、とにかくよかった…。

良知真次さん
良知さんのリヴィエールは本当に嫌味な奴!!30-40代の若くてブイブイ言わせてる系。笑
覚悟は決めているものの、自分の感情にまだ迷いが見える、危うい印象を受けました。
何かあったらポッキリ折れちゃいそう…
歌声は流石!前述の通り曲のキーが低かったのかな、と思いましたが
良知さんが歌うとサンシャイン劇場が響いてましたね。あの瞬間は紛れもなくミュージカルだと思いました。

池田純矢さん
私、いけじゅんさんは天才だと思ってるのですが、(唐突)
今回の役を見てこれからも舞台で見たい人だと思いました。
歌はあんスタ以外で真面目に聞いたことなかったのだけど、好みかも…。
王子様が蛇に噛まれた後のシーンで、左手で王子様を抱き寄せながら右手で自分の太ももを殴っている姿が印象に残ってます。

●岡田達也さん
刀ステ維伝以来のおっかーさん、どこかでまた見たいと思ってましたがこんなに早いとは!嬉しい!
一番セリフが聞き取りやすかったです。安定感!
サン=テグジュペリとの関係は友情というより親愛に感じました。
トニオの生い立ちを説明するシーンの、「演劇は言ったもん勝ちだからな!」という台詞(アドリブ?笑)が好きでした。

リーディングシアター 夜間飛行


下野紘さん・朴璐美さん
唯一、現地で拝見したペア!ラッキーなことにかなり前列で大興奮。
下野さんを生で見るのは初めてだったのですが(朴さんはレミゼで見た)、
日本トップクラスの声優さんを生で見ている…と不思議な気分になりました。笑

お二人の朗読劇は一言で言うなら「アニメ映画」。
声優さんって凄いなと思ったのが、原作を読んだ時にはただの文だったのがお二人によって"立体的"になったこと!
お二人とも声を変幻自在に操りながらきっちりキャラクターを演じ分けていて、
自分の目の前にはもちろん二人しかいないのに大作アニメ映画を見ているような気分になりました。
それくらい「画」が浮かんでくる。
下野さんのリヴィエールはかなり冷徹な雰囲気で、それもあってか全編通してかなり緊張感漂う舞台でした。

染谷俊之さん・北村諒さん
配信で見たペアその1。一言で言うなら「ロードムービー」。
淡々と物語が展開していく印象です。
染様のリヴィエールはぞくぞくしますね、年相応の格好良さがある若社長!なイメージ。
きたむのお芝居も、凄く好きです。
きたむのファビアンはかなり平面的というか…朴さんのファビアンはまるでアニメを見ているかのような台詞回しだったのに対して、きたむはまさに「朗読」で、小説的だなと思いました。

●岡田達也・櫻井圭登さん
配信で見たペアその2。一言で言うなら「演劇」。
この2人の朗読劇がダントツで好きでした!とにかくわかりやすい!
夜間飛行って、登場人物が多いし、淡々と読まれると地の文と台詞の区別がつきにくいのですが(私も原作を読んでいなかったら何が何だかわからなかったと思う)、
この2人は場面が切り替わるごとに立ち位置を変えたり、キャラクターが変わるごとに仕草や座り方で変化をつけたり…(岡田さんだったら、リヴィエール→足を組む とか…)
見ていてストレスがない。
そしてとにかく動き回る!笑 動き回る2人に合わせてか、カメラワークもばんばん切り替わって
楽しかったです。
これは毛利さんの演出なのか、キャストのお二人発信なのか気になります…!
コミカルなところはとことんコミカルに、テンポも良く、
公式のTwitterでも触れられていましたが「まさにこの2人にしかできない」朗読劇だと思いました!



今回がVol.0ということで、次回も楽しみにしていますー♫
その前に、社中の公演も見れますように…!!